SNSで社長と知り合ったということですが、そのいきさつは?

学生時代に、mixiの「あげますください」というコミュニティに当時の代表片桐(当時の会社名はCROOC)が「机をあげます」と投稿していて、それに応募したのがきっかけです。机を取りに行って知り合い、その後もお互いの書いた日記が読めるぐらいの関係が続いていました。その後、私が新卒で就職したレコード会社でWeb担当になったもののWebのことが全然分からなくて困っているときに、WEBの会社を立ち上げたと言っていた片桐のことを思い出し、デザインソフトの使い方とか、本当に基本的なことを教えてください!と半ば強引にお願いしたのがきっかけで仲が良くなりました。

なぜピクシブに入社することになったのですか?

新卒で就職した会社ではサイト制作などを任されたのですが、その仕事をしていく中で、もっとWeb制作やWebサービスに関わるような仕事がしたいと思うようになりました。その矢先、pixivというサービスを立ち上げ、インターネットの注目を集め始めた片桐の投稿が目に留りました。「pixivが好調なので、手伝ってくれる人が欲しい」という日記を読み、ここなら、この人からならもっとたくさんのことを学べると直感的に思い、すぐに連絡して、入社が決まりました。

入社当時で、印象に残っている仕事はなんですか?

入社してすぐ、原宿にある1軒屋のギャラリーを借り切って「pixivフェスタ」というイラストの展示を企画したことです。ピクシブ史上初のリアルイベントでした。それまでイベント企画の経験はなく、準備期間も3カ月。とにかくやってみるしかない、と協賛企業を募り、展示するイラストの出展者を募集したところ、150人ほどの方が集まりました。企画内容に始まり、出展者や協賛企業、印刷所とのやりとり、スケジュール管理など、試行錯誤しながらでしたがなんとか開催に漕ぎつけ、イベント当日はお客さまも2000人ほど来場していただき、結果は大成功。このイベントで多くの方に喜んでいただいことで自信もつき、0から1をつくることを楽しむきっかけにもなりました。

ワークショップや個展をされたとうかがいましたが?

ピクシブ初の同人誌即売会やワークショップの企画や、2011年からは国際的なアーティストの村上隆さん率いるKaikai Kikiと共同で「pixiv Zingaro」というギャラリーを立ち上げ、現在までに150ほどのイベントを開催してきました。初めの頃は、どこに企画を提案すればいいのか、運営はどうするのかなどわからないことだらけでしたが、とにかく挑戦してみたことで、現在まで続く形となったプロジェクトがあるのは誇らしいことですね。

今までで一番、大変だったのはどんなお仕事ですか?

2014年に、六本木ヒルズの展望台を1カ月間貸し切って行った「pixiv祭」というイベントが大変でした。ピクシブ史上一番大きなイベントです。場所柄、普段はpixivになじみの薄いであろうお客様も多数足を運ぶことを想定して、初めてpixivにふれる方にも楽しんでいただけることをコンセプトとした企画をつくりました。たとえばお客様自身が参加できるインタラクティブな展示や体験型のワークショップなど、これまでに培った経験をフル活用し、さまざまな楽しみ方を用意しました。広い会場で1カ月間、毎時毎日来場者を楽しませるということが本当に大変でしたが、期間中、7万人ものお客様に私たちピクシブを伝えることが出来たのは、大きな成果です。

これまでのキャリアのなかで、特に印象に残っている仕事はありますか?

2014年から2年半にわたって、フジテレビとの共同事業として「いらこん」というテレビ番組を放送していました。毎回企業や団体からのイラストやキャラクターの公募コンテストを行い、生放送中に視聴者投票で優秀作品が決まるという番組です。インターネットの会社にいながら、番組企画の立ち上げから2年以上もテレビの仕事に携われたことはいい経験になりました。

現在はどのようなお仕事をしているのですか?

2016年の10月から、テレビ東京とpixivで毎週「ダイニノアレ」という番組を放送しています。pixiv内でキャラクターのオーディションを開催し、反響の大きなキャラクターは番組バックアップのもと、アニメーションや漫画・企業コラボなど様々な形で展開をしていきます。昨年は「pixiv DORADO」というエナジードリンクもつくりました。クリエイター向けドリンクで、アイデアを生み出したり、新しいなにかをつくるとき、クリエイティブを刺激するというのがコンセプト。ある日社内で「エナジードリンクをつくろう!」とという声があがり、4カ月後にはもう完成していました。せっかく作ったので「ピクシブドラド」をテーマにクリエイターとコラボ作品をつくったりして、少しずつ世の中に広めているところです。いろんなアイディアに応えてきた中で、知識やスキルやコネクションは始めた頃とは比べ物にならないほど身につきました。イベントもテレビもエナジードリンクもそうですが、クライアントやユーザーにとってピクシブがより価値のあるものであるものであり続けるために、それらをフルに使って判断し、最速で動いていくのがプランナーとしての重要な役割なのかなと思っています。

入社から8年。濃い時間を過ごしてきたピクシブの好きなところは?

沢山あるのですが…入社年や役職、職種関係なくやりたいと思ったことを実現するチャンスをくれるフラットなところ。あとは社員の仲を深めるための制度がいくつかあり(代々木ファイブ・水曜日のランチ会等)、入ったばかりの社員もすぐに打ち解けられる環境づくりを意識しているところ。社内行事もその一つですね。去年の社員研修は、群馬の廃校に全社員で泊まって運動会やキャンプファイヤーをして、学生時代に戻ったような楽しい3日間を過ごしました。社内行事1つにも全社員が本気になり、社内の雰囲気やテンションを気遣ってくれるところもいいですね。そういったところが日々のモチベーションや会社への愛にもつながりますし、ピクシブのいいところではないでしょうか。

最後に、濱吉さんにとって「つくる」とは?

考えて最速で実現すること。アイデアのなかで優先順位の高そうなものを判断して、素早く形にすることを意識しています。遅くなればなるほど求められるクオリティのハードルは上がります。クオリティを追求するより、素早く判断して、実現することのほうが得意です。クオリティの部分は別の人がやればいいと思っていて、pixivになかったものを最初に形にするのが私の仕事です。