まずは、担当業務について教えてください。

私が所属するビジネス開発部は、文字通りビジネスを開発する部署で、5年後、10年後など先を見据えた事業の収益化などに取り組んでいます。その中でも私は、入社時からpixivプレミアム内のサブスクリプションビジネスを担当しています。pixivプレミアムは、作品の投稿・閲覧に関する様々な機能や特典を月額550円で提供する会員制サービスです。このユーザー数を増やすことが主なミッションですが、最近では法人向けビジネスの企画もミッションに加わりました。

法人向けには、どんなビジネスを考えていますか?

企業がピクシブとビジネスをする上で最も魅力となるのは、若いユーザーを多く抱えていることです。それも、若年層の人口が減少しているのに、ピクシブでは若いユーザーが増えています。さらに、ピクシブには検索ワードなどの分析結果や、人気作品の傾向やトレンドなど、ユーザーの感情や行動につながる様々なデータがあります。若いユーザーのデータを多く持ってることは、今後、大きな強みとなっていくでしょう。ユーザーアンケートやアプリから得られたデータを販売してもいいですし、広告展開などに役立ててもらうこともできます。

プレミアムサービスの拡充に関しては、いかがですか?

プレミアムユーザーを増やすために、小さな機能改善を進めたり、契約や解約のフロー改修を行ったりしています、しかし、大切なのは、短期的な指標ばかりを追いかけるのではなく、ユーザーと長期的な関係が築けるサービスを育てていくことだと考えています。例えば、イラストの投稿・閲覧だけでなく、グッズを買ったり、アニメを見たりといった消費活動にも特典を広げていく。世界には参考になるサブスクリプションビジネスもたくさんありますので、それらのノウハウを学んで、ピクシブならではの本質的な価値を提供していきたいと思います。

仕事をしていて楽しいと感じるのは、どんな時ですか?

私は、物事に取り組む時、まずは全体像を理解することから始めます。抽象的な表現になりますが、全体の構造を理解できた瞬間が一番楽しいですね。全体の構造が把握できれば、何をすべきかも見えやすくなりますし、他者にも理路整然と説明ができるようになります。私は、いろいろなテーマについて思考を深め、物事を体系立てて理解することが好きです。そうした嗜好が業務に活かせることもあって、今の仕事は面白いです。

ピクシブで実現していきたいことは、何ですか?

クリエイターに、もっと利益を還元できるビジネスモデルを構築し、クリエイターが純粋に創作活動を楽しめる環境を創ることです。クリエイターを取り巻く環境は、恵まれているとは言えません。エンジニアのように技術力があれば就職先も引く手あまたではありませんし、どんなに絵が上手くても、絵を描くだけで暮らしていくことができるクリエイターは非常に少ないという状況です。そんな苦しい状況の中でも、創作活動を続けているのが今のクリエイターですが、いつ辞めてしまうとも限りません。今のままでは、クリエイターを目指す中高生も減っていくのではないでしょうか。

まさに「創作活動がもっと楽しくなる場所」をつくるということですね?

ピクシブのサービスは、クリエイターがつくるコンテンツで成り立っています。しかし、クリエイターが収入を上げる方法に困ってるのに、そこからお金をもらう構造はいびつです。
これからは、クリエイターにお金を払ってでも、クリエイターが創作活動を楽しめる環境をつくるべきです。そのためには原資が必要です。法人向けビジネスで集めたお金をクリエイターに還元できる仕組みをつくれば、クリエイターからの支持も高まり、ユーザーも集まってくる。そして投資した企業の価値も高まっていく。そういった構造をつくるためにも、収益化は大切だと考えています。

ところで、なぜピクシブに入社しようと思ったのですか?

Webサービスに必要なスキルが身につけられ、自由度の高い仕事ができそうだと感じたからです。学生時代に起業して、Webサービスの会社を立ち上げていましたが、技術や知識が足りないこともあって失敗しました。ピクシブなら、サービスを創る力も磨けると考えたのです。「いい人を採用する」というスタンスにも共感しましたね。社員がイキイキ働いていて、研究者のように自由に自分の仕事に向き合っている雰囲気を感じました。

会社のどんなところが好きですか?

創作活動を応援するというミッションを全社員が共有しているところ、クリエイターやユーザーへのリスペクトが高い社員が多いところです。採用方針の通り「いい人」が多く、邪な考えを持った人がいません。経営陣との距離もかなり近く、カジュアルに経営陣と話すことができます。プレミアムサービスの改善に関しても、「今のやり方では無理です。本質的な価値を見出す時間を取って、長期的に取り組むべきです」ということを経営陣に直接訴えて、事業計画を承認してもらうことから動き出しました。役員から新入社員まで、社員どうしニックネームで呼び合う文化も、自由にのびのび働ける雰囲気を作っていると思います。

西坂さんにとって、ピクシブで働く魅力とは何ですか?

私は、仕事とは、実践的な科学のようなもの、研究のようなものだと思っています。研究は、先行研究から導き出されたファクトやデータから、着地点を見つけていく作業です。仕事も同じように、様々なデータから、「こうあるべき」というビジネスを追求していきます。そして、研究者は純粋に研究に取り組み、真理を追究します。ピクシブの社員も、自由度が高い環境で、純粋に自分の仕事と向き合っています。ユーザーやクリエイターのためになるなら、職種に関係なく何をやってもいい。やりたい研究がいくらでもできる場所です。私は、エンジニアリングもビジネスもデザインも、いろいろなテーマの思考を深めていくことが好きなので、毎日に会社にいたいと思えるほど、日々楽しいです。