良いプロダクトデザインを届ける組織になるために。
pixiv事業本部 ファンクションユニット プロダクトデザイン部 マネージャー 兼 マーケティング&ユーザーグロース事業部 プレミアムサービス部
首都大学東京 システムデザイン学部
2018年4月 新卒入社
仕事内容について教えてください
pixiv事業本部プロダクトデザイン部でpixivのWebとアプリのUI/UXデザインや、品質と生産性向上のための仕組みづくりをしています。兼務しているプレミアムサービス部では、pixivプレミアムの体験設計やUI/UX改善を行っています。
また、デザイナーの横断組織であるDesignOpsに所属し、デザイナーのサポートや社内外の情報発信・採用活動の推進などを行い全社的な課題解決や成長を図っています。
どのような経緯でデザイナー職を志望されましたか?
大学ではプロダクト系とメディア系分野が共存する学科で、デザイン領域と工学領域を横断的に学びました。その傍らで印刷デザイン会社でアルバイトをして、グラフィック・Webデザインの実務を通して人と人、人とモノを繋ぐものを生み出すことに魅力を感じました。また、作って終わりではなくフィードバックをもとに改善して課題解決を図ることに面白さを感じ、UI/UXデザイナー志望で就職活動をしていました。
新卒でピクシブに入社した決め手を教えてください
就活サービス経由でスカウトされ、オフィスに訪問したことがきっかけです。 pixivは学生のときに頻繁に利用していたため、どんな会社か興味がありました。まずはアルバイトでBOOTHのアプリデザインやバナー、LP制作をしていたのですが、半年ほど経った頃に新規サービスの立ち上げに携わることになりました。
当時はアプリデザインは未経験だったので、OSやアプリの特性についてデザインガイドラインを読んだり、チームメンバーや先輩デザイナーに相談しながら業務を進めました。アルバイトにも関わらず裁量が大きく、多くのチャレンジをさせてくれる環境と、ユーザーに向き合っている社員の姿勢が決め手になり入社を決めました。
それ以外にはどのような仕事に携わりましたか?
サービス・プラットフォーム事業部で認証認可基盤とpixivプレミアムのデザインを担当していました。チームのエンジニアと一緒に、サービス構想のための調査・設計・仕様検討などに注力しました。この時は定常的なデザイン業務を持っていなかったので、上司に相談してデザイナー不在の他チームの仕事にも積極的に取り組ませてもらいました。
pixiv事業本部に異動後はアプリデザインを担当し、ダークテーマ対応や全社デザインシステムcharcoalの設計等を行いながら、Webの機能改善プロジェクトにも携わりました。2022年にはプロダクトデザインチームを発足し、事業部全体のプロダクトデザインに横断的に取り組んでいます。
様々なプロダクトやチームを経験したことで、それぞれの背景の理解が深まり、他チームとの連携がスムーズに取れたり、全体を俯瞰したデザインを考えられるようになりました。
複数のチームで働く中で見つけた課題はありますか?
部署やチームごとに、デザイナーに求めることや開発フローがそれぞれ異なっていたので、まずはチームの目的と期待値を揃えることを意識しました。デザイナーが何を一緒に考えるべきかを事前にすり合わせた上で、チームごとにフィットした関わり方やデザインフローを構築していきました。
他部署でも同様の問題が起きているのではと考え、UI/UXデザイナーの説明書となるようなプロダクトデザインの定義や、プロダクトデザイナーとの関わり方を言語化した資料を作成しました。この資料によって認識の相違を減らし、よりプロダクト開発に貢献できるようになったと思います。
デザイナーとして成長できたと感じることはありますか?
新規プロダクトの立ち上げ・運用からクローズまでと、歴史あるプロダクトの運用・改善の両方に携わることができました。新規プロダクトはスピード感があり、ユーザーの反応を見て素早く価値を届ける風通しの良さがあります。pixivのように長く続いているプロダクトは、将来のビジョンやユーザーコミュニティを中長期的視点で深く考える必要があります。双方を経験できたことで、デザインの考え方の幅が広がりました。課題の根本的な解決を考えるようになり、大きな視点で長期的な成功に貢献するための取り組み方や、問題を効率的に考え、適切にコスト管理するなどデザイナーとしてだけでなく組織の一員として成長できたと思います。
どんなことを意識してデザインに取り組んでいますか?
pixivは歴史もあり、多くの機能も備わった大きなプロダクトになりました。デザインを考える際には「深く潜って思考する」ことと「周りを見渡す」ことを切り替えて、双方の視点を持つように意識しています。
意味のあるUI/UX設計をするには、ユーザーや文脈理解を深めながら到達したい世界観やビジョンを実現するための本質的な課題をチームで定義し、深度をもたせて考え抜くことが重要だと考えています。一方で、わずかな機能改善であっても、それが及ぼす影響力を全体を見渡して考える必要があります。ユーザーが違和感なく使える仕様であり、プロダクト全体で一貫性があるデザインになっているか、局所最適と全体最適のバランスに気を付けています。
ピクシブに新卒入社してよかったと思うことはありますか?
ピクシブは幅広い仕事に携わるチャンスがあり、裁量が大きくチャレンジしやすい環境であることがありがたいです。新卒同期とは仕事で関わることが多く、お互いの活躍に刺激を受けています。デザイナー職の同期もいるので仕事の相談がしやすく心強いです。
また、社員のプロダクト愛が強くミッションに共感して仕事に向き合っている方が多いのも良いなと感じます。
マネージャーになって変わった点はありますか?
マネージャーになったことは、個人的に大きなチャレンジです。これまでは、いち開発メンバーとして「デザインをどう考えるか」ということに注力してきましたが、事業部やプロダクト全体の意思決定に携わる立場になりました。どう問題を解決するかという視点は共通していても、自分の手で作ることが全てではなく、持続的にチームやプロダクトとして成果を出し続けられることへ意識が変化していったと感じています。
メンバーの育成において心がけていることはありますか?
マネージャーになりたてということもあり、今はメンバーとのコミュニケーションを深めることを特に重視しています。メンバー一人ひとり特性が異なるため、その人の今の状況に合わせた話し方を心がけ、相談や壁打ちの相手として近い距離感でいたいと思っています。
また、他の人が裁量を持つ領域にも興味と理解を持つようメンバーに伝えています。pixivでは仕事を「分業」ではなく「分担」しており、全てのメンバーは自分が裁量を持っている領域を通じてプロダクトや事業について考えることを任されているためです。ときには本来の領域外の業務をすることもあり、そのためのチャレンジする機会や環境をつくれるよう意識し、チームでプロダクトや事業について考え、自走できるチームづくりを目指しています。
ピクシブのデザイナーとして活躍できるのはどんな方だと思いますか?
UI/UXデザインという手段だけではなく「ユーザーにより良い価値を届けるためのプロダクトづくり」として課題定義から解決まで幅広く携わりたい方や、個ではなくチームや組織で価値を最大化し、ユーザーコミュニティに届けていきたいと考えている方がマッチしていると思います。
また、創作文化やユーザーへのリスペクトを持っていることも重要です。サービスの理解を深める中で、様々なユーザーの意見に耳を傾け、共感できることがピクシブのデザイナーとして求められることだと考えています。
今後の目標について教えてください
リードデザイナーとマネージャーは、似ているところもありつつ全く異なる部分もあるため、両方の良さを生かしてチームを率いて、組織が持続的に「良いプロダクトデザインができる」状態を作っていきたいです。 良いチームを作ることを通して、良いプロダクトを作っていくために仲間と共に新たなチャレンジを続けていけたらと考えています。